2006年04月12日

片山晋呉の課題とは

マスターズの最終ホールではバンカーからチップインをして、片山プロはちょっとおどけて見せました。でも、私にはあのシーンは好きではありませんでした。試合後のインタビューでは、片山プロはかなり満足感いっぱいでした。そして、来年に向けての課題を上げています。それは、「ドライバーの弾道の高さ」と「ロングアイアンを止める」ことだそうです。

そして、「アプローチの技術差はあまり感じない」ということでした。私が感心するのは、片山プロのこの自信です。短いものに差がないと実際に感じているのですから、凄いですね。実際、アーニー・エルスとフィル・ミケルソンと一緒に廻って堂々のゴルフができたのだから、片山プロにとっては収穫の多いトーナメントだったのでしょう。これからの片山プロが楽しみです。

今日の話は、まず片山プロが目指す「ドライバーの高さ」の問題について書いてみたいと思います。高さのあるドライバーショットとは、単純にボールが高く上がることではありません。高く上がるボールには、吹け上がったボールもあるのです。片山プロが言う高いボールとは、高くボールが飛んで、風に負けない強いボールのことなのです。

そんな高いボールとは、どんなボールでしょう。そうです、以前にも書きましたが「スピン量が少ないボールを打つ」事なのです。このスピン量というのがこれからのキーワードなのです。当然、ヘッドスピードによって適切なスピン量は違います。ヘッドスピードの速い人は、それだけスピン量も少ない必要があるのです。そして、ボールの打ち出し角度も大きく影響してきます。

プロで考えるとヘッドスピードが50m/秒でボールの初速度が77.5m/秒あったとすると、バックスピンの量が2400回転で、打ち出し角度が13度であると最高のキャリーの距離が得られます。その距離は、約300ヤードとなるそうです。では、一般的なアマチュアゴルファーではどうでしょう。ヘッドスピードが40m/秒でボールの初速度が62m/秒の場合は、バックスピン量が2600回転で、打ち出し角度が15度あるとキャリーで234ヤード飛ぶ計算になるようです。

この話のポイントを細かく考えると、以下の4つの要素があります。それらを列挙してみると次のようになります。

1. ヘッドスピード
2. ボールスピード
3. バックスピン量
4. 打ち出し角度

ヘッドスピードについては、あくまでも個人のスイングのレベルによって変化します。しかし、ボールスピードについては、ゴルフクラブのデザインによって異なるのです。ヘッドスピードのパワーを無駄なくボールに伝え、力強く打ち出すには、ヘッド構造及びフェィス反発係数が影響してきます。高反発フェィスが話題になったのは、このボールスピードを上げる為なのです。しかし、このボールスピードを上げることは、いままでにすでに研究されていてそんなに変化はないのです。要は、ボールスピードはクラブよりもプレーヤーの技術や体力に大きく関係しているのです。

問題はここからです。最近のゴルフボールが飛ぶということは、「バックスピン量」と「打ち出し角度」についての考え方が変わってきているということなのです。片山プロが驚いているのは、具体的にはマスターズでのプロ達の打つ弾道の高さなのです。高いけど吹け上がらず、曲がらないのです。そして、距離が今まで以上に出ているのです。ですから、片山プロも来年の課題にあげているのでしょう。

実はこの飛距離と強い飛びは460ccというヘッドの大きさが生んだ副産物なのです。誰かが考えて460ccになったのではありません。それは、ルール上最大の規定サイズなのです。この大きさが決まったことでアメリカのメーカーは460ccのクラブの研究に入りこんだのです。私の使うPINGはその中でも、もっとも最初に素晴らしい460ccドライバーのG2を2003年に発表しています。そして、2005年にG5の発表です。しかし、G5はG2とほとんど外観が変わっていないのです。どうしてでしょう。G2は、460ccの初代モデルなのです。発表後にさらなる研究を進め、スピン量と打ち出し角度の問題に対するPINGの答えをG5に織り込んだわけです。

実際、先日のナビスコ選手権で活躍したメキシコのロレーナ・オチョアはG2を使っていて、G5に換えました。そして、飛距離が20ヤード近く伸びているとTV放送では言っていました。この違いは何なのでしょう。先にも書いたようにボールスピードが上がったとは思えません。G5の「より少ないスピン量」と「打ち出し角度」のアップという製造コンセプトが、ボールを遠くに飛ばしているのです。

日本のメーカーは「高反発ドライバー」を長く追っかけていましたから、このスピン量と打ち出し角度の研究は大分遅れてしまったと考えていいでしょう。しかし、ルールの変更により製造の方向転換が迫られましたからこれからの商品に期待しましょう。キーワードは、「スピン量」と「打ち出し角度」なのです。ゴルフファーで言うところの、「ボー球」が出やすいクラブが「強く、飛んで、曲がらないボール」を生み出すのです。

明日は、「ボー球」の説明を書いてみたいと思います。


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posted by golfq at 08:20| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | クラブの選び方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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