2019年05月08日

ボールの高さを考える アイアン編 その3


今回はアイアンで高さを作るクラブのセッティングについて書いてみたいと思います。前述した左手の動き、右手の動きができてもアイアンのセッティングによって高さは変わってきます。

アイアンのセッティングで大事な事は、クラブフェイスが閉じているということです。プル角度というものがありますが、この角度についてはほとんど書かれていません。プル角度とはフェイスの閉じている度合いの事なのです。所謂フックフェイス度です。シャフトを自分の体の前に真っすぐセットした時のフェイスの被り具合の事です。

プル角度が大きいという事はフックフェイス度が強いという事です。今作られているクラブでは日本タイプとPINGタイプの2種類が一般的です。日本タイプは、フック度は浅くボールを体の中心からボール2個分左に置いた時のプル角度です。一方PINGタイプは、体の中心にボールを置いた時にできるプル角度なのです。

日本タイプではボールを打つ時に右手の感覚が問われます。ボールを真っすぐ飛ばす為の右手の使い方が要求されるのです。そして、その感覚が日本的なのです。箸を使っている日本人にとっては右手で合わせるのはそれほどの問題ではないのです。アイアンが上手い人とは右手の使い方が上手いという事になるのです。日本人が喜ぶ技術なのです。

一方PINGタイプの場合は、プル角度が強く右手を使わせないのです。右手がボールを打ちにいけばその瞬間にボールにはドロー回転が加わるのです。ゴルフはもともと西洋で生まれたスポーツです。そこには箸の文化は必要ないのです。むしろアイアンはホークの世界なのです。そこにはプル角度があり、グースネックが存在するのです。右手はボールを置きに行く為に使われているのです。だから右手でボールを打つ感覚はないのです。

PINGタイプというのには理由があります。このPINGタイプで作られるプル角度にはPINGのクラブを作る為の努力があるのです。それはPINGの創業者、カーステン・ソールハイムさんが作ったボールを打つPING MANというロボットの存在です。そのロボットは現在存在する他社のゴルフのロボットマシンとは動きが少し違うのです。従来のロボットは軸で回転してクラブヘッドをインパクトへ引き込みます。しかしここには問題があるのです。

その問題とは人間のスイングには肩の存在と手首の存在があるからなのです。PING MANは軸を回転させる事で動くのは従来のロボットマシンと一緒です。しかしPING MANが動かしているのは左肩なのです。PING MANには左肩が存在するのです。それは回転軸から20センチぐらい離れています。そして左手の腕がその左肩についているのです。この左手は実際にはフリーフォールで意識的に動かされることはありません。トップスイングから左肩が動く時にアームとクラブの重さで左手の役割のアームが落ちてくるのです。この部分は人間が左への引き込みという動きがあるのと比べると違います。

そしてPING MANで凄いのは手首のコッキングがあるということなのです。この部分は従来のロボット マシンとは著しく異なるのです。このコッキングの支点となっているのが、先に書いた左手の親指との接点なのです。右手、左手の動きはありませんが、実際には支点が元でクラブは動いているのです。

ロボットマシンには右手は無いのでコッキングは支点を元に深く作られます。当然左手も無いのでインパクトでの左手の握り込みに寄るヘッドの落ち込みもないのです。しかし、左手のアームが落ちて、回転軸がブレない事がコッキングで溜められたヘッドをインパクトに向かって自然と落としてくるのです。

このプル角度のセッティングはこのPING MANが作ったと言っていいと思います。ボールを高く打つという事はこのプル角度が強い方がいいのです。海外のプロが使うブレード系のアイアンはほとんどがPINGタイプのプル角度なのです。TV放送を見ていても海外のプロがアイアンショットを打つ時に右手でボールを叩いていない事がフィニッシュの姿勢で分かります。右手は高さを作る為とボールの飛ぶ方向を作る為に使われているのです。

ボールを高く上げるという事はプル角度が強いアイアンでヘッドを高い位置から落とす事なのです。しかしこの高い位置からの落とし込みによる入射角度が作れないプレーヤーもいます。どうしても入射角度が作れない時はグース度が大きいアイアンかソールが厚い低重心のアイアンを使いましょう。

グース度とはフェイスのリーディングエッジがシャフト軸から後方に離れていくオフ・セットの事をいいます。オフ・セットが大きいという事はネックを曲げてリーディングエッジを後方へ下げるということです。後ろにヘッドが下がるとヘッドの重心の位置が後方に動くのです。この重心の位置がインパクトでのフェイスの角度を増やす事になるのです。

グース度が強いアイアンも右手はあまり使えません。右手を使うとフェイスが被りボールを左に曲げてしまうのです。しかし右手を、ヘッドを落とす事だけに使えればインパクトでのロフトが増える事になるのでボールは上がるのです。

低重心の場合はインパクトでボールの重みがフェイスを上に開きますのでロフトが増えてボールが高く上がるのです。アイアンではプル角度が強く、グース度が強く、低重心であればボールの高さが作れるのです。最近一般的になったユーティリティ(ハイブリッド)はヘッドが大きい事で重心の位置が後方に下がってインパクトでのロフトを作るのです。

PINGにはその中間の重心の位置を作っているクロスオーバーというユーティリティクラブがあります。グース度が強く、ソールが厚いので重心の位置が後方にあるのです。ブレード系のアイアン、グース度の強いアイアン、PINGのクロスオーバー、ユーティリティクラブのソールの部分を横に並べてみるとその重心の位置の違いが分かります。球の高さ、打感、構え易さ、振り易さを考えてクラブを選ぶことをお勧めします。

是非、ボールの高さに悩んでいる人はクラブの事も考えてみてください。

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posted by golfq at 20:39| 東京 ☀| Comment(0) | ボールの高さを考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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